バリューファーストが新卒採用をはじめたのは2021年。
会社を設立してから13年目のことです。
当時、新卒1期生として入社したのは男性2名。
順調に業務をこなし成長もしましたが、2023年、3年目にして2名のうちの1名がバリューファーストを卒業することになりました。
はじめての社会人経験をバリューファーストで過ごし卒業を決めたメンバーに、
入社時のバリューファーストの印象や、この会社で何を学び、今後は何を目指すのかを話してもらいました。
大学4年生になる直前の3月、一般の就活生と同じようにエントリー先を探している時に、ウォンテッドリーというベンチャー企業が多く掲載されているアプリでバリューファーストを知りました。
マーケティング職を基本的に探していました。
あとは、ベンチャー気質なところが良いと思っていたので、人数が少ない会社を集中的に見ていました。
人数が少ない会社のほうが、自分の行動や発言が会社全体に届きやすいイメージがあったからです。
就職することは、組織の一員として働くことですが、自分が会社の中の1つの歯車というより、自分の働きが組織にどんな貢献をしているのか、はっきりと自覚できる会社がいいと思っていました。
小さなころから所属していた部活動や、なんらかのグループでは年が下というだけで発言させてもらえなかったり、年上から言われたら理不尽なことでもNoと言えないことが嫌でした。
大人になったら、理不尽のない理想の会社を作ろうと思っていたほどです。
だから、就活の時も、年功序列を感じるような会社や、自分の存在が埋もれてしまうような大きな会社は一切受けませんでした。自分自身の発言が会社の隅まで届き、大きな裁量が与えられる会社を探していました。
求人情報はそもそも表面的な情報なので、すべてを信じるわけではないのですが、バリューファーストの企業紹介には「ベンチャーでガツガツ仕事をしたい人や、飲み会が多い会社を求めている人には向いていません」と書いてありました。
ほとんどの企業が、多くの学生に応募して欲しいと思っているので、学生の興味を引くようなことを書きます。
でも、バリューファーストは、会社に合わない人を先に明確に提示していたので、応募数よりも本当に会社に合っている人と会いたいんだなということが伝わりました。
最初のZOOM面接で印象的だったのが、挨拶してすぐに「面接中に宅配業者や来客があったら、中断して対応してくださいね」と言われたことです。
ちょっとしたひと言ですが、その親切心に心が軽くなったのを覚えています。
これまで、他社の面接では単調な質疑応答が中心でした。面接官に質問されたことに応募者が答えるという流れでしたが、バリューファーストの面接は会話が中心でした。
応募者のスキルや資格、将来像と会社が合っているかを見ているというよりも、学生から、これまで生きてきた経験を共有してもらいながら、人としての個性を見ていただいているような気がしました。
大学のゼミの話や、バイトの話では「頑張ってきたんですね」と褒めてくれました。失敗談を話しても「良い経験をしたんですね」と肯定されました。どんな経験も前向きに捉えてもらって肯定してくれたのがとても印象的でした。
役員の方や社長との面接に進めば進むほど、強く肯定してくれたように思います。
面接が進むと面接官の役職が上がっていくのは一緒ですが、他社の場合は、徐々に面接官がこちらを「ガッ」と厳しい目で見極めるような雰囲気に変わっていきます。
お互い緊張感も高まりますし、言葉使いも硬くなっていきます。
でも、バリューファーストは、佐野代表が「就活生ファースト」という印象でした。質問に答えるたびに、肯定していただいて、難しい表情を見せることはなく、最後まで話を聞いてくれたように思います。
家族で尊敬している人は誰ですか?家族は好きですか?友人の中で尊敬している人はいますか?みたいな質問には衝撃を受けました。
最終面接(対面)の様子
採用する人を見極めるのであれば、私だけにフォーカスした質問でいいと思うのですが、こちらの周囲の人まで見ようとしているっていうところに衝撃を受けました。
バリューファーストは会社にとって応募者が利益を上げられる人かどうかだけでなく、入社後に他のメンバーとどのような関係を築くのかまで大切にしている会社に思えました。
私は、最近まで採用プロジェクトに携わっていましたが、応募者向けの会社説明会で使うスライドには、この会社を「人で決めた」っていうフレーズを必ず入れています。
メールで内定をいただいたんですが、他社で選考途中のものは全部お断りしてバリューファーストへの入社を決めました。早い段階から、バリューファーストを希望していたので本当に嬉しかったです。
宿題も入社までに勉強しておくことも何もありません。
今も、先輩社員として内定者に、同じ質問をされるのですが「入社までの間は、本当に何もしなくていい」「絶対に、学生生活を楽しんだ方がいいよ」って伝えています。
学生でいられる最後の時間を大切にして欲しいと思っています。
食事会や配属部署についての説明会がありました。
食事会は、もう一人の内定者と佐野代表、経営戦略室の渡邉さんとです。
温かい人たちという印象でした。
社員の方たちは、強くこちらに話しかけてきたり、積極的にコミュニケーションを取りに来るわけではありません。ただ、こちらから質問したり、話しかけると皆さん笑顔で真っ直ぐに話していただけました。
今の上司でもある渉さんからです。
渉さんには、デジタルマーケティングの1から全てを教えていただきました。
HTMLとは何かから始まり、検索エンジンの仕組みや、メディア運営に関するコンテンツ作り、データベース化されたアクセス数の見方まで教わりました。
今でも定期的にミーティングを行ってくださっています。
上長とのWebミーティング
そうです。
私が、最初に配属されたのはクレジットカードサービスを紹介するメディアでしたが、ページ編集をする際は全部HTML・CSSでした。
最初は、新しい言葉を学んでいるようでとても難しかったのを覚えています。
ただ、わからない時は素直に聞ける環境だったので、その繰り返しでどんどんと理解できました。
当時は、コロナの影響で全てフルリモートだったのですがzoomで毎週、定期ミーティングをしたり、Discordというツールでリアルタイムで音声でつながっていたので、何かあればすぐに話しかけて解決できました。
1年目の夏の終わりぐらいからです。だんだん自分でやるべきことを決められるようにもなってきました。
1年目は、クレジットカードサービスを紹介するメディアを担当し、2年目からは転職比較メディアを任せてもらえました。
転職比較メディアでは、転職情報や仕事の悩みの解決法などのコンテンツを社会人向けにつくっています。
入社して最初の頃は「こんなコンテンツをつくって」と、言われるがままつくっていましたが、今では、有益なメディアになるように自分で企画し、スケジュールを立て、記事を指示したり、ページデザインの指示もしています。
2年目からは、学生インターンをメンバーに入れるようになり、彼らをマネジメントしながら進めています。
記事を書いてもらう際は、プロセスを大事にしています。
まずは、記事に含めるべきキーワードを見つけます。仕事の悩みと言っても、人それぞれだと思いますので、いろんな悩みのパターンを洗い出し、それぞれの悩みに合わせたキーワードを見つけることからはじめます。
その後、キーワードを配置しながら、記事の構成を組んでもらい、OKなものについては内容まで書いてもらっています。
ただ、コンテンツづくりは新規で記事を書くだけでなく、最近、アクセスが落ちてきたなっていうページを強化する場合もあります。
バリューファーストには、独自開発したアクセス数や効果測定した過去の膨大なデータベースが見れるものがあります。
このデータベースを見れば、流入が少なくても収益が高いページであればユーザーにしっかりと届いている記事だなと分かりますし、その逆も分かります。
メディア運営は、自分がこれをやったから収益が上がったというのは言いづらいところがありますが、体制を作り直したという手ごたえは感じています。
簡単に言うと適材適所です。
働く人に「この仕事は自分がやるべきか?」と疑問を持ちながら働いて欲しくないと思っていましたので、ミーティングでのヒアリングを重ねて、適正を見抜き、それぞれが得意と思われる別々の仕事を任せています。
これは、かなりこだわって配置しています。
最初は上司の渉さんがいて、その下に私がいるという2人体制でした。
そこからだんだん自分の裁量が大きくなって、もっとあれをしたい、これをしたいというふうになって、人数を増やしたいと相談し、3人~4人のインターンを入れました。
コツというよりもマネジメントが好きという気持ちだと思います。
人のために頑張るのが好きだったり、自分が考えた仕組みでメンバーが活躍するのが好きだったりします。
好きでやっていたら、自然にPDCAが回るようになったというところがあります。
あとは、客観的に物事を考えることです。
最初に、自分がこれだと思ったことでも、必ずしも正解とは限りません。人の数だけ正解があるという前提で、メンバーと会話をしながら、意見を聞いたり、表情を見てその人の役割を判断したりしています。
自分本位で物事を考えないことがコツかもしれません。
はい、活躍してもらえるほうが嬉しいですね。
キラキラっていう言葉を使っちゃいますが、自分がキラキラするよりも、自分のサポートで人をキラキラさせる方が好きです。
どうしたらここで働いていることを喜んでくれるかとか、
どの仕事が、その人にとって一番ポテンシャルが高いかなとか考えていました。
記事を書くのが好きな人、デザインを作るのが好きな人、構成を考えるのが好きな人と、いろいろとタイプがあります。
0から構成を組むのが得意な人もいれば、1から10や100にするのが得意な人もいます。既存のものをより良くすることが得意な人もいます。本当にバラバラです。
でも、その違いをうまく割り振ることができると、チーム全体の成果が上がってきて、みんなが盛り上がります。
退職の理由に会社の何かが関わっているかというと本当にありません。
私の周辺環境が少し動いたというか、ポジティブな方向にいろいろと転がりはじめ、
決断させていただきました。
きっかけは2つあります。
ひとつはワーキングホリデーのきっかけがあったということです。
学生のときから海外で生活してみたいと考えていたのですが、これまで一人で短期間、海外に行くことはあっても、長期で行くことがありませんでした。
自分の中でいつかは・・と、心の中で引っかかっていたのですが、ちょうど、オーストラリアに住んでいた私の親友が4年ぶりに日本に帰ってきました。
そこで、オーストラリアに興味があればサポートするから来ないかという話をもらいました。
そしてもうひとつが、知り合いの方からブランドのイベント企画、新商品のPRの仕事の話を頂いたことです。
ブランドの企画は9月にはじめ、オーストラリアに行くのは12月ぐらいと考えています。
ブランドPRの方からは、仕事をしながら海外にも行ってきていいよと言われていますので、オーストラリアにいる期間は仕事を少し休み、また戻ってきたら働こうと思っています。
そうです。ブランドPR職を経験することと、オーストラリアで暮らす話をもらったことが重なり決断しました。
今、ふと思ったことではありますが、働く人が活き活きと個性を活かしながら働ける、
自分が考える理想の会社をつくるということも考えられると思います。
まだ全くイメージはできてないんですけれども、やっぱり根底には中学生の頃に抱いていた気持ちがあります。
よく「組織に入る」っていう言葉がありますが、それは、組織に自分を合わせるのがあたりまえ、という空気から生まれた言葉だと思います。
でも、私の理想は、個性を生かす環境を提供するのが会社であり、上司の仕事というイメージです。
上の立場にたったうえで、下からメンバーを持ち上げていくような人間がかっこいいと私は思うので、自分がそういう人間になって、そんな会社をつくるという未来も心の中に持っておきたいと思います。
素敵な会社でしたね。
佐野代表の社員への接し方は、すごく尊敬しています。
話すときはすごくカジュアルですが、だからといって社員と多くを話すわけではなく、すごく神秘的な人でした。
代表だけでなく、経営戦略室の渡邉さんもそうですし、上司の渉さんも、決して上から抑圧するのではなく、ずっと寄り添っていただいていると思いましたし、そういう接し方を常に心がけている想いが伝わりました。
バリューファーストは、皆さんとにかく一人一人が優しく他者をすごく尊重している方々の集まりだと思います。
佐野代表とは、普段、多くを話すわけではないのに、私が退職を決めた時、ランチでお話する機会を作ってくださいました。
多くを話さなくても、決して社員を見てないわけではない。
そういう距離感だったからこそ信頼もありました。
立場的に距離はあるのに、それでも近くにいるような気がします。
バリューファーストの人達は、距離感が絶妙と言っても、内向的な人というわけではなと思うんですよね。
本当に向いてるのは、すごくざっくりとした言葉ですが、これが一番だと思うのは「優しい人」だと思います。
優しい人ってすごくざっくりした言い方ですが、でも、きっと入ってみたら皆さんが感じると思います。この会社は、優しい人が向いてるなって。
自分は、新卒入社なので、周りは私より立場が上の人たちしかいなかったのですが、バリューファーストは、自分より経験の少ない人や、キャリアが浅い人に目線を合わせることをかっこよく行う人たちでした。
そんな接し方を間近で見て、自分も自然にその接し方が身についたように思います。
はじめての会社が、本当にこの会社で良かったなと思います。
子供の頃に感じた理不尽を「社会ってそういうものだ」とあきらめることなく、上の立場の人が、下の立場の人を、時には上に引っ張ったり、同じ目線でフォローしたり、下から持ち上げたり立場が下の人の意見が通る組織も成立するんだということが知れたことは、本当に自分の大きな自信になりました。
自分の理想を、これからも自信を持って貫きたいと思います。