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パワーカップルにおすすめの住宅ローンはどれ?ペアローン・収入合算について解説!

住宅ローンを組む場合、自分一人の収入で組むケースと、家族や配偶者などの収入を合わせて組むケースがあります。

特に夫婦共働きだった場合、1人の収入では住宅ローンが組めなくても、2人の収入を合わせれば契約できる可能性があります。

また、中には1人でも十分にローンを組めるけど、より豪華な家が欲しい、勤務地から近い駅近の高層マンションに住みたいからと2人で契約したいと考える方もいるでしょう。

この後者のように、夫婦それぞれが高収入であるペアをパワーカップルと呼び、その収入から大豪邸やタワーマンションなどの購入を検討するケースもあります。

では、パワーカップルが住宅ローンを組む場合、どのような選択肢があるのでしょうか?

本記事では、パワーカップルが2人の収入を合わせて住宅ローンを組む方法について解説します。

パワーカップルにおすすめの住宅ローンや組む際の注意点などについてもお話するので、2人の収入を合わせて住宅ローンを組みたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもパワーカップルとは?

パワーカップルとは、高収入を得ている共働きの夫婦を意味します。

明確な定義があるわけではないため、年収がいくら以上かについては定義する団体によって異なります。

例えば、三菱総合研究所の定義では、夫の年収が600万円以上、妻の年収が400万円以上の夫婦としています。

第一生命研究所やニッセイ基礎研究所の定義では、夫婦ともに年収700万円以上の世帯をパワーカップルと呼ぶなど、明確な決まりはありません。

ただ、一般的には夫婦合わせて年収1,000万円以上の世帯をパワーカップルと呼ぶ傾向にあるようです。

マンション価格は年々高騰している!

年収1,000万円以上のパワーカップルなら、住宅ローンを組むのに困らないと本人たちも思うところでしょう。

確かに、一般的な住宅ローンで多い3,000万円~4,000万円程度であれば、パワーカップルなら十分にローンが組めるでしょう。

しかし、上を見ればきりがありません。

例えば、23区内の新築マンションは平均8,200万円と非常に高額です。

また、「首都圏マンション市場動向2022年」を参考に見ても、価格が高騰しているのが分かります。

【地区別価格動向(平均価格・㎡単価)】
首都圏の平均 23区の平均 23区外の平均
2022年 6,288万円 8,236万円 5,233万円
2021年 6,260万円 8,293万円 5,061万円
2020年 6,083万円 7,712万円 5,460万円
2019年 5,980万円 7,286万円 5,487万円
2018年 5,871万円 7,142万円 5,235万円

過去の平均価格を見ると、年々価格が上がっており、パワーカップルや高所得者以外は手が出せない物件が、都内を中心に多くなっています。

パワーカップルが利用しやすい住宅ローンの種類

パワーカップルは、2人の収入を合算した場合、所得が多い夫婦を意味するので、住宅ローンを組むに際しても2人の収入を合わせる必要があります。

そして、パワーカップルが収入を合算する方法としては次の3つが挙げられます。

収入を合算する3つの方法

①ペアローンで住宅ローンを二本組む
②夫婦で収入合算して連帯保証で住宅ローンを組む
③夫婦で収入合算して連帯債務で住宅ローンを組む

では、それぞれの概要とメリット・デメリットについて見ていきましょう。

ペアローン

まずペアローンとは、夫婦それぞれが主債務者となり、お互いが相手のローンの連帯保証人になる方法です。

例えば、夫が5,000万円のローンを組み、妻が3,000万円のローンを組んで合計8,000万円借り入れるといった形になります。

それぞれが別々に契約をするため、住宅ローンは2本になります。

そんなペアローンのイメージは次の通りです。

夫のローン契約 妻のローン契約
5,000万円 借入額 3,000万円
対象:夫 住宅ローン控除 対象:妻
加入:夫 団体信用生命保険 加入:妻
連帯保証人

2本のローンを契約するため、控除や団信もそれぞれ利用できます。

では、ペアローンのメリット・デメリットを確認しましょう。

メリット デメリット
借入額を増やせる
住宅ローン控除を二人とも利用できる
団体信用生命保険に二人とも加入できる
契約ごとに諸費用がかかる
一人に万が一の事態が起きても、もう一方のローンは残る

収入合算(連帯保証)

収入合算には2つの種類があり、そのひとつが「連帯保証型」です。

単独の住宅ローンと同様に主債務者が一人で住宅ローンを契約します。

つまり、ペアローンとは違いローンは1本で、そのローンの連帯保証人にパートナーがなるといった形です。

ただし、単独の住宅ローンとは違い、収入は主債務者と連帯保証人の金額を合算して審査に通します。

あくまで連帯保証人なので、主債務者が返済困難になった時だけパートナーに返済義務が生じるわけです。

では、連帯保証型の収入合算のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット デメリット
ペアローンより諸費用が安く済む
契約者に万が一の事態が起きても、返済額は団信の保険金で全額まかなえる
合算者に万が一の事態が起きても、ローンの返済額は変わらない
連帯保証人は住宅ローン控除を利用できない
債務者が返済できなくなった場合は、連帯保証人が債務を肩代わりする必要がある

収入合算(連帯債務)

収入合算のもう一つの種類が連帯債務型です。

契約する住宅ローンは1本で、審査は夫婦2人の収入を合算して通します。

連帯保証型と違うのは、最初から夫と妻の2人が債務者となり、2人で返済していく前提で契約する点です。

では、連帯債務型の収入合算のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット デメリット
夫婦2人とも住宅ローン控除を利用できる
ペアローンに比べて諸費用を抑えられる
フラット35など一部の住宅ローンは、夫婦2人とも団信に加入できる
主債務者が返済できない場合、合算者が1人で債務を肩代わりしなければならない
夫婦2人とも団信に加入できる住宅ローンは少ない

パワーカップルの半数以上がペアローンを利用!

パワーカップルは、夫婦それぞれにしっかりとした収入があります。

そのため、中にはペアローンや収入合算を利用しなくても、十分な住宅ローン契約ができる方もいるでしょう。

しかし、実際は既婚・共働きの方の46.9%がペアローンや収入合算を利用しています。

さらに、その中で世帯年収が1,000万円以上の人の73.5%がペアローンを利用しているのです。

単独名義での契約 ペアローン それ以外の契約
既婚・共働きしている 52.4% 46.9% 0.8%
世帯総年収1,000万年以上 25.4% 73.5% 1.0%
世帯総年収1,000万年未満 68.2% 31.0% 0.8%
既婚・共働きしていない 96.0% 3.1% 0.9%
出典:SUUMO「2022年首都圏新築マンション契約者動向調査 P16」

ペアローンや収入合算と聞くと、自分一人ではローンが組めない方が利用するイメージがあります。

ところが、実際は世帯総年収が多いパワーカップルほど、ペアローンを利用しています。

ペアローンを組む前にチェックしておきたい注意点

ペアローンは、1人では購入できない金額の住宅でも買える可能性があるので、収入の多い少ないに関係なく利用する方が大勢います。

しかし、利用する際はいくつかの注意があるので、しっかり理解しておく必要があるのです。

そこで続いては、ペアローンを組む前にチェックしておくべき注意点について解説します。

離婚したら一括返済を求められる可能性がある

ペアローンの返済中に離婚したとしても、返済義務はなくならないので、今まで通りローンの名義人である2人で返済を続ける必要があります。

しかも、住宅ローンの中には契約内容に「名義人である両方が住むこと」とするケースもあり、その場合、2人ともがその住宅に住み続けて支払いを続けないとローン契約違反となります。

場合によっては、金融機関から一括返済を求められたり、ローン控除の利用に制限がかかったりするため、内容をよく確認しておきましょう。

万が一離婚した場合は、名義と住宅ローンを一本化したり家を売却したり、共有名義のまま貸し出したりする方が良いでしょう。

どちらかが仕事を辞めると毎月の返済が難しい

ペアローンは、2人の収入があって返済できる金額の借り入れです。

そのため、どちらかの収入がなくなると、毎月の返済は困難となるでしょう。

もし、仕事を辞める予定がある場合は、ペアローンを利用するのは慎重に検討するようにしてください。

特に多いのは、妻が妊娠や出産によって退職するケースです。

職場に産休や育休制度が整っているか、妻が出産後も働いていきたいと思っているのか、環境や気持ちを確認しておくと良いでしょう。

産休や育休制度がない場合は、整っている会社に転職してからペアローンを組むという選択肢もありです。

二人分の手続き費用がかかる

ペアローンは、夫婦それぞれがローン契約するので、住宅ローン控除や団信もそれぞれ加入できます。

しかし、良い部分だけが2本になるわけではなく、手続きの手数料などの諸費用も2倍になるのです。

ちなみに、新築で3,000万円の家を購入する場合、物件の価格に加えて90万円~210万円の諸費用がかかるとされています。

この金額が2倍というのはかなりの負担増となるので、しっかりと貯金などをして用意してから契約した方が良いでしょう。

パワーカップルにおすすめの住宅ローン

パワーカップルの場合、契約する住宅ローンも高額なものになるでしょう。

そのため、少しでも金利が安いところや団信が充実しているところなど、住宅ローン選びにも慎重になる必要があります。

そこで続いては、パワーカップルにおすすめの住宅ローンを3つ紹介します。

auじぶん銀行

パワーカップルにおすすめの住宅ローン1つ目は「auじぶん銀行」です。

最大の特徴は変動金利の低さで、平均が0.5%程度とされている中、auじぶん銀行の変動金利は%とかなり低い水準となっています(住宅ローン金利優遇割適用)。

ペアローンを検討している方は、購入したい住宅が収入に対して高額だからでしょう。

そのうえ金利まで高いと負担が大きくなりますが、auじぶん銀行の低金利であれば大きな負担とはなりません。

もちろん、auじぶん銀行にはペアローンも収入合算(連帯保証型)もあるので、申し込み後の仮審査が通ったときにでも相談をしてみましょう。

金利 変動金利(住宅ローン金利優遇割適用):年%
当初10年固定金利:年%
事務手数料 借入金額×2.2%(税込)
保証料 無料
繰上げ返済手数料 無料
借入可能額 500万円以上2億円以下
返済期間 1年以上35年以内(1ヶ月単位)
来店 不要
対応地域 全国

SBI新生銀行

パワーカップルにおすすめの住宅ローン2つ目は「SBI新生銀行」です。

諸費用は事務取扱手数料以外かからないので、ペアローンでネックになる諸費用が2倍になる点をカバーできます。

また、金利も変動金利が%と業界トップクラスの低さなので、ペアローンで高額な借り入れを検討している方にピッタリの住宅ローンです。

SBI新生銀行にはペアローンと収入合算(連帯保証型)の両方が揃っているので、パワーカップルの方は検討してみましょう。

金利 変動金利:年%
当初10年固定金利:年%
事務手数料 5.5万円(税込)
※手数料定率型・変動金利(半年型)の場合:借入金額×2.2%(税込)
保証料 無料
繰上げ返済手数料 無料
借入可能額 ~1億円
返済期間 1~35年
来店 不要
対応地域 全国

住信SBIネット銀行

パワーカップルにおすすめの住宅ローン3つ目は「住信SBIネット銀行」です。

変動金利%という平均を下回る水準を誇り、保証料や一部繰上げ返済手数料も一切かかりません。

また、全疾病保障に無料で加入できるので、高額で返済期間が長いペアローンを組むにはピッタリの住宅ローンです。

住信SBIネット銀行はペアローンと、フラット35なら収入合算が利用できますので、パワーカップルの方は申し込みをしましょう。

金利 変動金利(物件価格の80%以下):年%
当初10年固定金利:年%
事務手数料 保証型:借入金額×2.20%(税込)
買取型:借入金額×0.99%(税込)
保証料 無料
繰上げ返済手数料 無料
借入可能額 500万円~2億円
返済期間 2~35年
来店 不要
対応地域 全国

まとめ

今回は、パワーカップルが住宅ローンを組む場合について解説しました。

パワーカップルは、それぞれが高額な収入を得ています。

そのため、一見するとペアローンや収入合算を利用しなくても良さそうなイメージがあります。

しかし、実際は総所得が1,000万円以上のパワーカップルほど、ペアローンを組んで高額な住宅を購入しているのです。

実際、近年は住宅の高騰が続き、東京都内だと平均が8,000万円なので、億越えの住宅も珍しくありません。

もし、夫婦そろって高所得者のパワーカップルなら、ペアローンの利用を考えてみるのがいいでしょう。

居心地の良い空間を手に入れていきましょう。

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