【アンケート結果】ゼニエモンが新紙幣に対する世間の声を調査しました!
令和6年(2024年)7月3日、新紙幣が発行されました。
約20年ぶりとなった新紙幣、既に手にした方も多いでしょう。
今回の新紙幣発行にあたって、世間の反応はどんなものでしょうか?
ゼニエモンでは、10代以上の男女400名を対象に「新紙幣」に関するアンケートを実施しました。
アンケートの調査結果から見えた「新紙幣」に対する世間の反応を紹介していきます!
【調査結果1】現在、現金を使う機会はあるか
現金の使用頻度について
キャッシュレス化が進む現代において、そもそも現金を使う機会が減ったという方も多いでしょう。
アンケートでは、現金の使用頻度について調査しました。
「現在、現金を使う機会はありますか?」という質問に対し、「ある」と回答した方は58.75%、「たまにある」と回答した方は39.75%、「全くない」と回答した方は1.50%という結果になりました。
キャッシュレス決済が普及しているとはいえ、9割以上が現金を使っていることから、日本人の現金志向は根強いと言えるでしょう。
普段から現金を利用している方々にとって、今回の新紙幣の発行はどのように感じているのでしょうか?
【調査結果2】新紙幣に描かれている肖像画は誰?
肖像画の人物について
この度、紙幣の「顔」となる肖像画の人物が大きく変更されました。
1万円札は渋沢栄一、5千円札は津田梅子、千円札は北里柴三郎が選ばれています。
「名前は聞いたことあるけど、どんな人だっけ?」
「歴史の授業で習ったような……」
そう感じた方も多いのではないでしょうか。
そこで、新紙幣に採用された3名の認知度について、詳しく調査してみました。
1万円札の「渋沢栄一」は約8割、5千円札の「津田梅子」と千円札の「北里柴三郎」は約6割の方が認知されているという結果が出ました。
やはり、歴史の教科書で一度は目にしたことのある人物たち。
特に渋沢栄一は、「日本資本主義の父」と呼ばれるほど偉人であるため、高い認知度になったと考えられます。
紙幣に選ばれる人って、どんな人?
肖像画をはじめとする紙幣の様式は、財務省・日本銀行・国立印刷局の三者で協議し、最終的には財務大臣が決定することになっています。紙幣に選ばれるためには、いくつかの条件があります。
- 偽造防止のため、なるべく精密な写真があること
- 紙幣にふさわしい品格さがあること
- 国民に広く知られており、業績が認められていること
今回選ばれた3名も、これらの条件を満たしています。
渋沢栄一:生涯に500もの企業の設立に関与したといわれる実業家。
津田梅子:日本初の女子留学生。現在の津田塾大学を創立した教育家。
北里柴三郎:破傷風菌の純粋培養に世界で初めて成功した細菌学者。
【調査結果3】新紙幣に変える必要はあったと思うか
新紙幣について
「今回、新紙幣に変える必要があったと思いますか?」という質問に対し、「必要があったと思う」と回答した方は41.75%、「必要があったとは思わない」と回答した方は58.25%という結果になりました。
つまり、半数以上が新紙幣に変える必要はなかったと考えているということです。
では、それぞれの理由について見ていきましょう。
「新紙幣に変える必要があった」と思う理由として、最も多かったのは「偽造防止」でした。
これは新紙幣の目的の一つでもあり、今回の新紙幣では最新の偽造防止技術を採用し、偽造対策の強化を図っています。
一方で、「タンス預金のあぶり出し」や「経済効果への期待」といった景気回復に関連する回答も目立ちました。
では、反対に「新紙幣に変える必要はなかった」と思う理由を見ていきましょう。
アンケートの結果、新紙幣に変える必要がなかった理由としては、「旧紙幣でも特に問題なかった」「コストの無駄」「目的が不透明」といった回答が多くありました。
特に「目的が不透明」という回答から、国民の多くが新紙幣への変更の目的を十分に理解できていないことがわかります。
また、「キャッシュレス化を促進しているのに、なぜ紙幣を新しくするのか」といった疑問も数多く寄せられました。
【調査結果4】新紙幣のデザインは「おもちゃみたい」?
新紙幣のデザインについて
新紙幣のデザインについて調査した結果、「おもちゃみたい」という回答がもっとも多く見られました。
新紙幣発行からあまり時間が経っていないこともあり、まだ見慣れていないからか、子どものおもちゃや偽札のように見えるといった声が多数寄せられました。
特に、「1万円札の数字の1と千円札の数字の1のフォントが違うのが気になる」という回答が興味深く、詳しく調べてみました。
実際に比較してみると、1万円札と千円札の「1」のフォントが大きく異なっていることがわかります。
日本人の性格を考えると、 異なるフォントが使用されていることで、どこか落ち着かない、あるいは不自然な印象を受けてしまう方がいるかもしれません。
また、数字と漢数字の位置が入れ替わっているという指摘も多数ありました。
このように、ちょっとしたデザインの違いが違和感を感じさせる原因となっているようです。
【調査結果5】新紙幣に施された偽造防止技術
偽造防止技術について
新紙幣に施された偽造防止技術の認知度について調査したところ、「知っている」と回答した方が64.0%と予想以上に高い割合の結果になりました。
テレビやニュースなどでも報じられていたことも要因の一つと考えられますが、新紙幣に導入された偽造防止技術への関心の高さがうかがえます。
「高精細すき入れ(すかし)」と「3Dホログラム」
今回の新紙幣には、「高精細すき入れ(すかし)」と「3Dホログラム」という2つの偽造防止技術を採用しています。■高精細すき入れ(すかし)
高精細すき入れ(すかし)とは、紙幣を光にかざすと肖像画などが浮かび上がる技術で、新紙幣には肖像画の背景にひし形の模様がたくさん入っています。
非常に細かい線で描かれているため、偽造はかなり難しくなります。
■3Dホログラム
ホログラムとは、金属光沢があり、角度を変えると違った模様が見える技術で、新紙幣には立体的な肖像が左右に回転する「3Dホログラム」を採用しています。
コピー機やプリンターではホログラムの特性は失われるため、偽造対策に有効な技術だといえます。
また、「3Dホログラム」が導入された紙幣は、日本が世界初となります。
【調査結果6】新紙幣に施されたユニバーサルデザイン(識別マーク)
ユニバーサルデザイン(識別マーク)について
新紙幣へ変更する目的は、偽造対策の強化だけではありません。
年齢や国籍、障害の有無に関わらず、誰もが使いやすいデザイン「ユニバーサルデザイン(識別マーク)」の向上も図られました。
アンケートの結果、「新紙幣に施されたユニバーサルデザイン(識別マーク)について知っていますか?」という質問に対し、「知っている」と回答した人はわずか36.50%と、認知度はかなり低いことがわかりました。
4つのユニバーサルデザイン
新紙幣には目や手で感じやすい工夫が盛り込まれ、誰もが使いやすいデザインになりました。具体的には、以下の4つの点が変更されています。
1.識別マークの配置や形状の変更
2.すき入れの位置の変更
3.ホログラムの形状の変更
4.額面数字の拡大など
これらの工夫によって、年齢や国籍、障がいの有無に関わらず、誰もが安心して使える紙幣に生まれ変わりました。
【調査結果7】お札を識別できるアプリ「言う吉くん」
お札を識別できるアプリ「言う吉くん」について
国立印刷局が配信している「言う吉くん」は、スマホで簡単に紙幣を識別できるアプリです。
紙幣にカメラをかざすだけで、紙幣の種類を識別し、音声や文字で金額を読み上げてくれます。
視覚障がいのある方にとっては、紙幣を正確に識別するのに非常に役立つツールですが、世間の認知度はどうでしょうか?
アンケートの結果によると、「知っている」が1.75%、「知らない」が98.25%という結果になりました。
認知度はかなり低いということがわかりましたが、一方で、アプリのダウンロード数は13,000件を超えており、利用者からは高い評価を得ています。
【新紙幣のアンケートまとめ】
今回のアンケートでは、新紙幣への変更やデザインについて世間の反応を調査しました。
新紙幣は、およそ20年ごとに発行されています。
1万円札の肖像は40年間変わらず「福沢諭吉」が採用されていました。
長年親しまれてきた「福沢諭吉」が変わることに、寂しさを感じる方もいるかもしれません。
しかし、今回の変更でより偽造しにくく、より識別しやすい紙幣に生まれ変わったのではないでしょうか。
これまでの紙幣は、引き続き使用可能です。
「これまでの紙幣は使用できなくなる」といった情報には十分に注意しましょう。