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医療費を支払うためにローンを利用するのってどうなの?医療ローンの利用について徹底考察!
「病気やケガなど、緊急の医療費として大きな費用が掛かってしまった、、。」
「高額な医療費の支払いの為に生活費が不足してしまっている、、。」
こういった際の費用の捻出方法として、医療ローンやカードローンも候補のひとつとして挙げられますし、実際にこれらローンを利用し医療費の支払いを行っている人も多くいます。
しかし、その利用の判断については慎重に行うべきです。
後述で詳しく説明しますが、日本には国民皆保険制度があり、その中にはある一定の条件を満たす場合に無利息でお金を借りることができる制度もあります。
このページでは、医療ローンやカードローンを利用して解決すべき医療費用と、国の社会保障制度を利用して解決すべき医療費用について徹底考察、とことん詳しく解説していきますのでぜひ最後まで読んでみてください。
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国の社会保障制度「高額療養費制度」について理解しておくこと
当たり前のことですが、医療費ローンだろうがカードローンだろうが、ローン契約を結びお金を借りるということは必ず利息を支払わなければいけません。
どれだけ低金利でも借金は借金です。
今から紹介する制度については大抵の場合、医療費を支払う病院側から説明があるのでさほど心配はいりませんが、医療費の支払いに頭を悩ませているという人はまずこの制度を利用するようにしてください。
全ての健康保険加入者が利用できる「高額療養費制度」を利用する
高額療養費制度とは医療費の家計負担を軽減するための国の制度で、健康保険に加入している全ての人が利用することができます。
この制度は、1ヶ月のうちに支払う医療費が「自己負担限度額」を超えた場合、超えた金額を後から払い戻してもらえる仕組みです。
利用用途としては、医療費をローンで払うというより医療費そのものを圧縮するための制度であると理解しておいてください。
「自己負担限度額」については年齢や所得に応じて異なるのですが、仕組みを図解すると次のようになります。
払い戻しを受けるまでには申請から3ヶ月程度かかってしまう
ただし、高額療養費制度による医療費の払い戻しを受けるまでには申請から約3ヶ月程度かかってしまいます。
そのため上図解のようなケースでは一度は30万円という高額な医療費を自己負担で支払う必要があります。
では、高額療養費制度による払い戻しを受けるまでの「つなぎ資金」として医療ローンやカードローンを利用するのはアリなのかというと、その答えはNOです。
払い戻しを受けるまでの医療費の立て替えが難しい人の為に「高額療養費貸付制度」というものが用意されており、自己負担額の全額とはいきませんが「高額療養費支給見込額の8割相当額」を無利息で借りることができます。
仮に医療費の自己負担金額が30万円、自己負担限度額が10万円だった場合、高額療養費の支給額が20万円となるので、高額医療費貸付制度の申請を行った際には約16万円を無利息で借りることができます。
高額療養費貸付制度の返済について
高額療養費制度の払い戻し金は、高額医療貸付制度で融資を受けた貸付金の返済にあてられることになります。
そのため、高額療養費制度の払い戻し金から高額医療貸付を受けた金額が引かれ、残りの差額は指定口座へと振り込みにて入金されます。
基本的に自己負担による返済の必要はないのですが、高額療養費の払い戻し金が貸付金よりも少なかった場合には、返納証明書が自宅へと郵送されるので期日までに納付する義務が発生します。
高額療養費制度の中には、最初から窓口で支払う医療費の負担を軽減することができる「限度額適用認定証」というものもあります。
冒頭でも解説していますが、これらは健康保険に加入している人であればすべての国民が利用することができる制度です。
医療費の支払いに困っている場合は、ローンを利用する前にまず高額療養費制度を活用するようにし、安易な医療ローンやカードローンでの医療費の捻出は行わないようにしましょう。
高額療養費制度の申請方法や自己負担限度額などについての詳しい情報については以下ページでまとめていますので、支払う医療費が保険適応内であるという人はぜひ参考にしてみてください。
医療ローンを利用して解決すべき医療費用に該当するもの
医療費用支払いについての悩みはほとんどの場合、上記「高額療養費制度」を利用することで解決することができますが、あくまでこれは「健康保険」の適応内の話です。
健康保険が適用されない医療費については「保険外併用療養費」として全国健康保険協会にて以下のように定められています。
保険外併用療養費
健康保険では、保険が適用されない保険外診療があると保険が適用される診療も含めて、医療費の全額が自己負担となります。
ただし、保険外診療を受ける場合でも、厚生労働大臣の定める「評価療養」と「選定療養」については、保険診療との併用が認められており、通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、一般の保険診療と同様に扱われ、その部分については一部負担金を支払うこととなり、残りの額は「保険外併用療養費」として健康保険から給付が行われます。
また、被扶養者の保険外併用療養費にかかる給付は、家族療養費として給付が行われます。
引用元:全国健康保険協会/保険外併用療養費より抜粋
基本的に健康保険が適用されない保険外診療がある場合は、保険適用内のものも含めて全て自己負担とされているのですが、以下の医療費については保険診療との併用が認められているので医療費全額の負担は免れることができます。
評価療養は、新しい血用法や新薬など、将来的に保険導入をするか評価される療養のことです。
- 先進医療(高度医療を含む)
- 医薬品の治験に係る診療
- 医療機器の治験に係る診療
- 薬事法承認後で保険収載前の医薬品の使用
- 薬事法承認後で保険収載前の医療機器の使用
- 適応外の医薬品の使用
- 適応外の医療機器の使用
選定療養は、療養環境など患者が自ら希望して選ぶ療養で、保険導入を前提としない療養のことを指します。
- 特別の療養環境(差額ベッド)
- 歯科の金合金等
- 金属床総義歯
- 予約診療
- 時間外診療
- 大病院の初診
- 小児う蝕の指導管理
- 大病院の再診
- 180日以上の入院
- 制限回数を超える医療行為
入院時にも健康適用外の費用がかかる
入院費は、病気の種類によっても金額が異なります。以下では、主な病気にかかる入院費と自己負担額について表にまとめてみました。
病気ごとにかかる入院費と自己負担額例
1入院費用 | 自己負担額 | |
---|---|---|
急性心筋梗塞 | 177万5,492円 | 53万2,648円 |
脳梗塞 | 159万7,077円 | 47万9,123円 |
直腸がん | 102万2,965円 | 30万6,890円 |
胃がん | 95万3,595円 | 28万6,079円 |
気管支がんおよび肺がん | 85万5,040円 | 25万6,512円 |
肺炎 | 76万3,109円 | 22万8,933円 |
糖尿病 | 65万3,191円 | 19万5,957円 |
喘息 | 39万1,360円 | 11万7,408円 |
引用元:公益社団法人全日本病院協会 「医療費」2019年度 重症度別年間集計
病状が重いほど、入院費や自己負担額は大きくなります。
病状によっても入院日数は異なりますが、公益社団法人 生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、入院日数の平均は15.7日です。
そして、1日にかかる入院費は治療費・食事代・差額ベッド代を含め、高額療養費制度を利用した後の自己負担額は平均20万円で、入院1日当たり約2万3,300円となります。
また、入院費は健康保険が適用される費用と保険適用外の費用の2つに分けることができます。
入院にかかる費用の内容は以下の通りです。
- 入院基本料
- 療養費
- 差額ベッド代
- 食事代
上記の項目のうち、入院基本料と療養費については健康保険が適用されますが、差額ベッド代や食事代については健康保険適用外となるので全額自己負担になります。
差額ベッド代は、個室や2人部屋などの病室に入院希望をした場合に発生します。
病室の収容人数によっても値段が異なり、1日当たりの平均差額ベッド代は以下のようになります。
ちなみに、厚生労働省が定めた差額ベッド代の基準は一病室4人以下となっているので、4人部屋でも差額ベッド代が発生することがあります。
これから入院する予定がある方は、事前に確認しておきましょう。
病室ごとの1日当たりの平均差額ベッド代
1日あたりの平均額 | |
---|---|
1人部屋 | 8,018円 |
2人部屋 | 3,044円 |
3人部屋 | 2,812円 |
4人部屋 | 2,562円 |
厚生労働省 令和2年9月 「第466回中央社会保険医療協議会・主な選定療養に係る報告状況」より
差額ベッド代は大部屋から別の病室への入院希望を出さなければ払う必要はありませんが、実際のところ差額ベッド代を支払って病室を変更する方は多いです。
病室の収容人数が少なくなるほど差額ベッド代は高くなりますが、その分治療に適した環境で治療を受けることができます。
また、周囲がうるさくて寝れない、人間関係に巻き込まれるといった心配もなくなるので、安心して治療に専念できるメリットもあります。
一方で、やはり心配なのが医療費の支払いです。
例えば、肺がんで入院治療を行う場合、入院日数が17日、総医療費が92万7,500円とすると、1日にかかる医療費は5万2,700円なので、健康保険3割負担の適用後は1日当たりの費用は1万5,800円となります。
さらに、食事代が加わり、病室を希望した方のみ差額ベッド代が加算されるので1日当たり2万5,360円になります。
1日あたりにかかる入院費用の目安
大部屋の場合 | 個室の場合 | |
---|---|---|
自己負担医療費 | 15,800円 | 15,800円 |
食事代(3食分) | 1,380円 | 1,380円 |
差額ベッド代 | 0円 | 8,180円 |
合計 | 17,180円 | 25,360円 |
また、食事代については1食につき、460円が自己負担になります。つまり、1日で1,380円です。
その他にも、病院によってはテレビを見るためのテレビカードや冷蔵庫の利用費など病院で生活するために必要な費用がかかり、こちらも自己負担になります。
保険診療との併用が認められるとはいえ保険外診療費の負担は大きくなりやすい
保険適用部分の80万円のうち3割24万円については高額療養費の対象とはなりますが、このようなケースでは先進医療(保険適用外)の部分の20万円に関しては全額自己負担となります。
もし仮に自己負担限度額が87,430円だった場合、高額療養費制度の利用をしたとしても支払う医療費の合計は287,430円です。
保険適用外の医療費の支払いに対応できる生命保険加入がない限り、この支払いに困窮してしまう人は少なくないと考えられます。
これら条件に該当する場合に、初めて医療ローンあるいはカードローンを利用した医療費の支払い方法を検討しましょう。
医療ローンについて
医療ローンは、高額な治療費や入院費用だけでなく、検査や出産、美容整形などあらゆる医療資金に利用できるローンです。
美容整形や審美歯科などの自由診療は、各病院やクリニックが提携する医療ローンを取り扱っている場合もあります。
一方で、ケガや病気など一般的な医療費専用の医療ローンの数は多くはありません。
ほとんどの金融機関が多目的ローンの中の一部として医療ローンを取り扱っています。
医療ローン(メディカルローン)の金利と融資可能額
銀行 | 金利 | 融資可能額 |
---|---|---|
千葉銀行「ちばぎん医療ローン」 | 年5.20%(変動金利) | 最大500万円 |
名古屋銀行「先進医療費ローン」 | 年2.9% | 最大1,000万円 |
トマト銀行「先進医療ローン」 | 年2.9%(変動金利) | 最大300万円 |
愛媛銀行「メディカルローン」 | 年8.8% | 最大300万円 |
沖縄銀行「メディカルローン」 | 年4.8%〜6.8% | 最大300万円 |
医療ローンの金利は業者ごとに異なりますが、平均金利は年2.5〜7.5%、限度額は500万円程になります。
医療ローンの申込資格
医療ローンの申込資格は、以下の条件を必須としている業者が多いです。
- 満20歳以上65歳以下の方
- 安定継続した収入のある方
属性
安定継続した収入のある方であれば申込は可能なので、パート・アルバイトの方でも申込は可能です。
ただし、アルバイトをしていても学生である場合は、申込できませんので注意してください。
また、業者によっては、営業エリア内に住んでいる方・勤務している方のみ申込可能としている場合もありますので、申込をする前に申込資格の内容を確認しておきましょう。
医療ローンの申込方法
医療ローンの申込の流れは次のようになります。
医療ローンの申込から融資を受けるまでの流れ
- 申込
- 必要書類の提出
- 審査
- 契約手続き
- 融資
金融機関の医療ローンを申し込む場合は、業者の公式ホームページから申込ページへ進み必要事項を入力します。
現在では、インターネットが普及したので、Web上で申込から契約まで完結できる業者も多いです。
医療機関から医療ローンを申し込む場合は、一度、医療機関の診断を受ける必要がありますので、治療方法や金額が確定してから医療ローンの申し込みへ進みます。
申込が完了すると必要書類の提出を求められるので、Webでアップロードまたは郵送で提出しましょう。
必要書類は主に次の3点の提出が求められます。
- 本人確認書類
- 収入証明書類
- 資金使途を確認できる書面の写し
医療ローンは、医療関係の資金にのみ利用できるローンなので、資金使途を確認できる書類の提出が必須になります。
業者によっては新規口座開設が必要だったり、追加で提出書類を求められたりと、上記の提出書類3つの他に書類を用意する必要がありますので確認してください。
申込時に記入した内容と提出書類をもとに審査が行われます。
審査では、申込者本人が申込時に記入した勤務先で本当に働いているのかを確認するために、在籍確認として勤務先への電話連絡が行われます。
在籍確認の電話連絡は審査担当者の個人名でかけられ、業者名やローンについては伝えられないので、ローンを利用していることが勤務先へバレる心配はありません。
また、在籍確認は本人が在籍していることが確認できればOKなので、本人が電話にでる必要はありませんが、在籍確認ができない場合は審査に落ちてしまう可能性がありますので注意してください。
審査結果が届き、契約手続きが完了したら、借入金が指定口座に振り込まれます。
病院と提携している医療ローンの場合は、業者から直接病院に振り込みがされる場合もありますので注意してください。
ただし、病院提携の医療ローンは申込から融資が行われるまでに約2週間〜1ヵ月ほど時間がかかりますので、融資を急いでいる方には不向きです。
また、追加で借入するには再度審査を受ける必要があります。
カードローンについて
カードローンは資金使途が自由に使えるローンで、生活費の補助だけでなく医療費の支払いとしても利用可能です。
カードローンは銀行や消費者金融などの金融期間が扱っており、業者によって金利や限度額は異なります。
主要カードローンの金利と借入限度額
カードローン | 金利 | 借入限度額 |
---|---|---|
SMBCモビット | 1万円〜800万円 | |
アコム | 1万円〜800万円 | |
プロミス | 1万円〜500万円 | |
アイフル | 1万円〜800万円 | |
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」 | 10万円〜800万円 | |
三井住友銀行 カードローン | 年4.0%〜14.5% | 10万円〜500万円 |
みずほ銀行カードローン | 10万円〜800万円 | |
楽天銀行スーパーローン | 年1.9%〜14.5% | 最大800万円 |
オリックス銀行カードローン | 年1.7%〜17.8% | 最大800万円 |
消費者金融カードローン
消費者金融カードローンは平均金利が18.0%、限度額は800万円と高めに設定されています。
消費者金融は融資速度も早く、最短即日で融資を受けることも可能なので、融資を急いでいる方におすすめです。
審査は平日の営業時間にのみ行っている業者が多いですが、プロミスやアコム、アイフルであれば休日や夜間も審査に対応しています。
さらに、自動契約機を利用することで土日や夕方以降の申し込みでも、その日のうちに発行することが可能です。
ただし、自動契約機の利用可能時間を過ぎてしまうと即日でローン専用カードを発行することができませんので、時間に余裕をもって申込をするようにしましょう。
土日・祝日でも即日発行が可能な大手消費者金融カードローン一覧
業者 | 審査時間 | 土日・祝日のカード発行 | 利用可能時間 |
---|---|---|---|
プロミス | ※ | 可 | 9:00~21:00(一部店舗では営業時間が異なる) |
アイフル | 可 | 7:00〜23:00(設置場所により、若干の違いがあります) |
※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
また、消費者金融のカードローンには無利息期間が付帯しているカードローンが多く、無利息期間内に完済してしまえば利息0円で借入することができます。
そのため、短期間の借入や、返済に見通しがついている場合は消費者金融を利用することで返済総額が減らせる可能性があります。
銀行カードローン
銀行カードローンは平均金利が年14.5%と、消費者金融よりも低めに設定されているので、なるべく低金利で借り入れをしたいという方におすすめです。
限度額も高いものだと1,000万円に設定している銀行もあるので、まとまった金額を借り入れる場合も便利に利用することができます。
融資速度は最短翌日となってしまうので、今日中に借入がしたいという方にはおすすめできません。
そのため、融資までの時間に余裕のある方で、なるべく低金利のカードローンを利用したいという方は、まず銀行カードローンの利用を検討してみましょう。
銀行カードローンの発行時に、既に住宅ローンなどの銀行商品を利用している方であれば、カードローンの金利を引き下げて利用できる金利優遇サービスを行っている銀行もあるので、さらに低い金利で契約することが可能です。
医療ローンとカードローンどちらを選択するべきなのか?
医療ローン、消費者金融、銀行カードローンの3つを紹介しましたが、実際のところどれが一番便利に使えるのでしょうか。
3つの特長を表にまとめてみたので、確認していきましょう。
消費者金融 | 銀行カードローン | 医療ローン | |
---|---|---|---|
平均金利 | 年18.0% | 年14.5% | 年2.5〜7.5% |
限度額 | 800万円 | 1,000万円 | 500万円 |
融資速度 | 最短即日 | 最短翌営業日 | 最短1週間 |
追加融資 | 限度額の範囲内でいつでも借入可能 | 限度額の範囲内でいつでも借入可能 | 再審査が必要 |
付帯サービス | 無利息期間 | 他銀行商品の利用で金利優遇 | - |
ローン商品の特性上、基本的に借入の目的がはっきりすればするほど金利は低くなります。
ですので、資金使途自由とされているカードローンに比べると、医療費の支払いというはっきりとした目的のある医療ローンの方が低金利で融資を受けることが可能です。
融資速度は医療ローンの場合は最短でも1週間程度かかるところ、消費者金融の場合は最短即日で融資が受けられますし、土日祝日でも審査に対応している業者もあります。
また、追加融資を受ける場合は、医療ローンは再度審査を受ける必要がありますが、消費者金融カードローンや銀行カードローンの場合は限度額の範囲内でいつでも借入が可能です。
そのため、融資を急いでいる方は消費者金融や銀行カードローン、低金利での借り入れを希望する方は医療ローンの利用をおすすめします。
返済シミュレーション
続いて、カードローンと医療ローン借入をした際にどのくらいの利息がかかるのか、毎月返済額はいくらになるのかを返済シミュレーションを利用してみていきましょう。
以下のシミュレーションでは、50万円を金利年18.0%の消費者金融カードローンと、年5.2%の医療ローンで借入をし、3年間で返済した場合を例にして計算しています。
50万円を借入れした場合の返済シミュレーション
毎月返済額 | 返済総額 | 支払利息 | |
---|---|---|---|
消費者金融カードローン | 1万8,030円 | 65万0,721円 | 15万0,721円 |
医療ローン | 1万5,030円 | 54万1,080円 | 4万1,080円 |
50万円を借入した場合、消費者金融カードローンと医療ローンの毎月返済額を比較すると、3,000円ほどしか違いはありません。
しかし、消費者金融カードローンでは支払利息が15万0,721円、医療ローンは4万1,080円で、その差は10万円以上になります。
たとえ、消費者金融の30日間の無利息期間を利用しても10万円を補うことは難しいです。
そのため、医療目的でローン利用を検討するなら、医療ローンを利用するようにしましょう。
金利が低い医療ローンを利用する際の注意点
表を見比べてもらえれば分かるようにカードローンに比べると医療ローンの方が随分と金利は低く設定されています。
当然金利は低い方が嬉しいのですが、利用の際にはいくつか注意が必要です。
カードローンの場合業者によっては申込から融資実行まで最短即日、上表で紹介している銀行カードローンでは最短2日、大抵の場合1週間以内には融資を受けることが可能とされています。
各金融機関によって申込から融資までに必要な手続き、掛かる時間は異なりますが医療ローンの場合は2週間程度は要することになると考えておきましょう。
ローン商品全体で言えることなのですが、基本的に金利が低くなればなるほどそのローンの審査基準は厳しめになります。
年収が多くはない、勤続年数が短いなど自身の返済能力にあまり自信がない人は、より慎重に申込の判断をする必要があります。
これは不要な借入を防ぐという面ではメリットとも言えるのですが、医療ローンの場合は一度融資を受けたあとは返済のみしかできません。
追加での融資を受ける場合には再度、申込審査を受ける必要がありますが、初回の借入分を完済していない限り審査通過は非常に困難なものとなります。
無駄な借入により不要な借金が増えるリスクも伴いますが、カードローンの場合だと借入の枠の範囲内であれば自由にお金を借りることができます。
ケガや病気などの治療中というのは何かとお金が必要なことも多いので、もしもの時の安心感で言えばカードローンの方が有利だと言えます。
医療費の支払いにカードローンを利用するメリット・デメリット
必要な医療費用が少額な場合に限りカードローンの利用も選択肢となる
必要な借入金額が30万円以下の場合には、医療費の支払いの為のカードローン利用を視野に入れても問題ありません。
以下に医療費としてカードローンを利用するメリットとデメリットを簡単にまとめたので、これらを理解した上で申込を検討してみてください。
医療費の捻出にカードローンを利用するメリット
医療費の捻出にカードローンを利用するデメリット
高額療養費制度を利用した場合の自己負担限度額は、ほとんどの人が8万円です。
ですので、自己負担する金額が保険適用内+高額療養費制度を適用済みで、それでも資金が不足している、生活が困窮している人はカードローンの利用も一つの方法です。
借りすぎには注意が必要ですが、以下ページでは低金利で利用できるカードローンを特集しているので参考にしてみていただければ幸いです。
医療費支払いの為のローン利用についてのまとめ
病院に支払う医療費が用意できない、医療費の支払いによって生活の維持が困難になってしまったという時には、最初に「高額療養費制度」の申請を行うようにしてください。
医療ローンやカードローンを利用した医療費の捻出を検討するのはその後の話です。
保険の適応内なのにも関わらず利用の障壁が低いからと、安易にカードローンで解決するのは最もNGな判断だと言えます。
高額療養費制度を利用した上でまだ資金が不足している、あるいは保険適用外の治療が必要となってしまい医療費の捻出が難しいという場合にのみ、ローンの利用を検討すること推奨します。
カードローンの利用に関しては、医療ローンの利用を検討した後の最後の砦として申込を検討するようにしましょう。
医療ローンではなくカードローンでも補うことは可能ですが、カードローンの方が金利が高く返済額が大きくなってしまう可能性があります。
カードローンを利用するのであれば、一時的なつなぎ融資としての利用をおすすめします。無利息期間内に返済ができるのであれば、支払利息が0円になるのでお得です。
その他にも、「高額療養費貸付制度」や「限度額適用認定証」など、自己負担額を一時的に補うことができる制度もありますので利用を検討してください。