数万円のキャッシングのつもりがどうして債務整理をするハメに!?
ごくありふれた話ですが、ローンを利用中の人もしくは利用を検討している人は他人事ではありません。
というのも、現在大枠の融資を受けることは難しくなっているものの、返済能力を超える融資を受けることはできるからです。
このページでは、お金を借りたあと負債が大きくなって2018年6月に債務整理をした方にインタビューをして、当時の状況や環境、負債が大きくなった経緯等をまとめました。
現在キャッシングの利用を検討している人は、是非このページを利用の心構えとして読んでいただけると幸いです。
インタビューを行った方の当時のプロフィールを紹介
名前(仮名) | 太田大輔 |
---|---|
年齢 | 40代後半 |
職業 | 調理師 |
勤続年数 | 約10年 |
年収 | 600万円前後 |
家族構成 | 妻子あり |
自宅 | 持ち家(住宅ローン残り25年) |
借金の周知 | 家族にも内緒にしていた |
債務整理時の負債総額 | 480万円※ |
※キャッシング・カードローンの融資金額で、住宅ローンの残債などは加味していません。
インタビューを受けて下さった太田さんは調理師をしており、話を聞いていると某有名店のシェフも務めた経験がある方でした。
10年以上同じ仕事をしており年収も600万円と高く、傍から見ればちょっと羨ましい環境にある人だなとゼニエモンは感じました。
また、本人も穏やかで非常に落ち着いており、7年以上も一人で借金に悩んでいたとは思えない印象でした。
では、この方がどうして債務整理をせざるを得なくなるまで借金を増やしたのか、じっくり語ってもらいます。
どのようにキャッシングで借金が増えていったか
クレジットカード付帯のキャッシング枠が最初の借入で始まった
お話させていただく限り、太田さんは分別が付いている方だと感じているので、500万円近くも借金を抱えた理由がちょっと想像できません。
債務整理をした人は、酒・ギャンブル・キャバクラなどへの依存と、慢性的にお金がない状態で生活費等の補填をしたパターンが多いのですが…。
太田さんは年収600万円なので、常にお金がないということはないですよね?
ギャンブル等で使われたということでしょうか?
おっしゃる通り、ギャンブルです。
基本的に毎月お小遣いとして3万円もらっていたんですが、友人と飲みに行く交際費などですぐに使ってしまい、僕自身は常にお金がない状況でした。
それでたまたま会社で打ち上げがあった時に、先輩と時間を潰すためにパチンコへ行って、2,000円で8万円勝ってしまったんですよ(笑)。
そこからこんなに面白いもんがあるんだなと、パチンコにどっぷりはまってしまいました。
最初の頃はビギナーズラックというものでしょうか。
1ヶ月くらいで計30万円以上勝ってしまって、そこから毎日仕事終わりにパチンコへ行くのが当たり前になりました。
結局、ギャンブルへハマった事が最初にお金を借りるきっかけになりました。
太田さんは、暇つぶしに行ったパチンコをきっかけにギャンブルの癖が付いてしまったのが、最初の出だしとなりました。
毎月3万円のお小遣いで生活していた太田さんからすれば、僅かな時間で手にした8万円は相当な魅力だったと言えるでしょう。
それから高い勝率で8万円の元手が30万円まで大きくなり、すっかりこの刺激の虜になった太田さんですが、ビギナーズラックは長く続きませんでした。
クレジットカードの中にキャッシング枠があったことを思い出す
最初の1ヶ月で30万円のお金を手にした太田さんは、負けてお金が減る事が想像できなかったと言います。
その後は負けがしばらく続き、ある日ついに10万円以上の大負けを経験しました。
30万円の資金が底をついたときに、ふと自身の使っていたJCBのクレジットカードにキャッシング枠というのものがあった事を思い出します。
太田さん自身は今まで気にも止めなかったし、むしろキャッシング枠の存在を知らなかったそうです。
ただ、その時にふと思い出し、残高照会を行うと50万円のキャッシング枠があることが分かりました。
知らずに契約している事も多いキャッシング枠
あまりクレジットカードの利用経験がない人に多いのですが、キャッシング枠は契約していることに気付かないことが多いです。
キャッシング枠を利用すればすぐに現金を手に入れることができ、急いでお金が必要な際に非常に便利です。
ただ、キャッシングはカードローンなどと同様の借金なので、利息をつけて返済する必要があります。
利息は決して安くないので、計画的に利用しましょう。
結局は、お金を借りてパチンコをしてもプラスに転じることはなく、その日は10万円ほど融資を受けて合計16万円ほど負けたそうです。
この時は、月々の分割払いだから少しずつ返済していけば良いだろうと考えてました。
調べたところ毎月の返済も4,000円増えるだけだし、口座振替の口座も光熱費や住宅ローンなどの引き落とし専用口座だったので、嫁にはバレないだろうと思いました。
また、それよりもまた大勝ちするだろうから、その時に一括で返せばいいという根拠のない自信がありました。
太田さんそれ絶対思ったらダメなやつじゃないですか(笑)。
僕がそうだったんで、気持ちはすごくわかります。
キャッシングって自由用途なのでこういった利用方法もできてしまうんですが、正直これほどなにも残らない金ってないんですよね。
マイカーローンや住宅ローンなら車や家という資産が残るけど、娯楽費でパチンコとかほんとに何一つ残りませんからね。
負債をギャンブルで取り戻したいが為に50万円まで大きくなった
太田さんと僕のキャッシングをした経緯は全く同じですね(笑)。
僕の場合は、複数社の借入限度額がMAXになるまで借りて、負債が200万円になるまで自分は博打の才能がないことに気付けませんでした。
太田さんの場合は、最初に融資を受けた10万円からどのようにして増えていったんですか?
そうですね。
実はその頃、競馬にも手を出していたんです。
遊ぶお金も欲しかったですし、勝った時の感覚にまた酔いしれたくて、じゃあもっと大きくお金が入る競馬の方をやろうと、仕事仲間と一緒にのめり込んで行きました。
予想が1回に大体3万円〜5万円くらいで、それで1回当たって40万円になったんです。
そこで、最初の10万円は完済しました。
そこからはさっぱり当たらなくなって、完済したのにまた借りて結局限度額の50万円まではあっという間でした。
身に覚えがあるのですが、ギャンブルで返した借金って、自分の中で返した事にならないんですよね。
これで勝ったらもう二度とギャンブルはやらないぞ!って決めても、絶対にそれが守れない。
ある意味、あの勝った時の快感に依存すらしてしまっている感じです。
返してもまたそれを種銭にして突っ込んじゃうから、結局借金って増えていく一方なんですよね。
一度は完済したが、限度額まで再び借りてしまうことに・・・
太田さんは、ギャンブルの借金をギャンブルで完済していました。
ゼニエモン自身もそうでしたが、ギャンブルで返済するとその後に高確率でそれ以上の融資を受けます。
一攫千金を狙ってギャンブルに期待することは、やってはならない返済方法の一つです。
10万円あっという間に完済できたんだから次も…と思っても、高確率でその次が訪れる事はありません。
例にもれず、太田さんも完済どころか逆に借金を増やしてしまう事態に陥りました。
そこである問題が出てきました。
奥さんにキャッシングがバレないようにカードローンを利用した
キャッシングの負債が50万円になってしまった為、月の返済は1万5,000円程度の返済となりました。
太田さんのメイン口座から引き落としされるのですが、流石に毎月1万5,000円も多く減るようになったらまずいと感じました。
WEB明細にしていないと毎月明細書が自宅へ届く
クレジットカードの明細は、毎月自宅へ郵送される紙ベースのものと、インターネットで閲覧できるWEB明細の2種類があります。
現在は、郵送費用と発送の手間がないWEB明細を契約できるケースが多いのですが、郵送での契約になっている人も一定数います。
家族へキャッシングがバレたくない人は、WEB明細の利用の方がおすすめです。
その当時、クレジットカードからの明細書は毎月自宅に届いており、太田さんが管理をしていました。
引き落としが増えたことを疑問に思って、明細書を見せてくれと言われたら困るので、どうしても50万円の借金はバレたくないと同僚に相談したようです。
そこが、太田さんの借金苦人生の幕開けとなる「カードローン」との出会いでした。
カードローンの存在を知り、家族にバレない為にカードローンに借り換えを行う事を決めました。
そこで大手の銀行カードローンの審査を受けると、太田さんはいきなり100万円の枠を作ることができました。
太田さんは住宅ローンを組んでいますが、滞りなく返済しており且つ10年以上同じ職場へ在籍しているため、返済能力も信用も十分と判断されたのです。
カードローンで借りた50万円をJCBへ返済すると、太田さんの3万円のお小遣いから1万3,000円を返済に充てることなりました。
お小遣いに余裕を持たせたいから始めたギャンブルにも関わらず、結果はお小遣いが1万7,000円まで減ってしまう結果となりました。
毎月1万3,000円を払っても、完済までシミュレーションすると5年以上掛かります。
これで5年はきついと感じた太田さんは、再びギャンブルで完済することに決めました。
50万円の元手があれば50万の完済はできると考えた
50万円の元手があれば、50万円の借金を返済する事はできるだろうというギャンブルを行う人特有の「根拠のない自信」がそこにありました。
太田さんは、せめて1万7,000円の毎月のお小遣いを3万円まで戻したい!それでギャンブルはもうやらないという気持ちだったようです。
よくあるのですが、ギャンブルをやめるために最後に勝とう!というやつです。
結局、あっという間に限度額の100万円まで融資を受けるハメになりました。
そして、太田さんはあることを思い出します。
JCBのキャッシング枠を使えば、もう一回50万円借りれるじゃん!って思ったんです。
勝てば全部完済できるし、キャッシング枠の支払いは自分でATMから返済すればバレないと考えました。
低金利カードローンやおまとめローンを使った時の落とし穴は、借り換え元となった業者の契約は生き続けることです。
太田さんのように、依存から抜け出すのにお金が必要な人は、このパターンで債務を一気に倍にしてしまう可能性が非常に高いです。
借り換えはするけどそれが限度額までいったら、また元の業者から借りるという典型的な借金が増えていく仕組みですよね。
借金を1本化したのに借金が倍になることも
多重債務となる大きな理由の一つとして、おまとめローンなどを利用した事がきっかけになるケースがあります。
いわゆる返済の為の借入ですが、借り換えたとしても元となった限度額の契約は残っています。
やっと完済できた業者へ再度融資を受け、逆に借金が増えてしまうケースが多いです。
一度借り始めると自覚なく借入が増えて、結果として返済能力を超えてしまう事も少なくありません。
借り換えやおまとめローンを利用する場合は、すぐに借入ができる環境にしない工夫が必要です。
太田さんは、借り換え目的で契約したローンが限度額まで達し、完済したクレジットカードのキャッシングに手を出します。
結果はわかるとおり、こちらも限度額まで達してしまい、借金は合計で150万円となりました。
最初の頃と借金の額は大きく変わっていますが、競馬で10万円勝って7万円返すことを何度かしていたので、返せてる感覚になっていたようです。
ただ、結局お金が増える事はありません。
太田さんはこの時、まずい思考になっていました。
「次はどこから借りようか」
またすぐに融資を受けたいので大手消費者金融で50万円の枠を作り、借金が自由に使えるお金という感覚になっていました。
ただ、既に150万円の借金があり、次の50万円を使い切ると200万円の借金をする事になります。
内心やばい感覚はあったようですが、これまでも返済できていたし返済期日を守れなかったことはないという自信が、太田さんを強気にさせていました。
結果はわかりきった事ですが、3社目も限度額まで融資を受け、合計で200万円の融資を受けることになりました。
増枠の電話連絡がきっかけで更に借金は増えることに
200万円の融資を受けてギャンブルで返そうにも、元手がなければ話になりません。
太田さんも、これ以上は金銭的に厳しそうと焦りを感じ始めた時に、また自体は大きく変わります。
限度額まで融資を受けていた業者から、増枠の電話が掛かってきました。
限度額の引き上げの「増枠審査」の営業電話について
カードローンで限度額まで融資を受けていて返済状況が良いと、増枠の審査を受ける営業電話がかかってくることがあります。
増枠の勧誘は、高確率で増枠が可能であり、いざという時のために枠を作りたい人には有益ですが、つい借りてしまう人はきっぱりと断りましょう。
これまでに滞納した人は、こういった打診が業者側から来ることはほとんどありません。
ちなみに、増枠じゃなくて金利を引き下げて欲しいという交渉をこのタイミングで行っても、金利を下げてくれる事はまずありません。
まず銀行から電話を受けて100万円を増枠し、銀行カードローンの限度額が200万円となります。
更に、1ヶ月程度経過した頃に3社目からも電話が掛かってきて50万円増枠を行う事ができました。
そこで太田さんは、このままでは結局借金が増えるだけだから、一番金利が安く大きい枠の銀行カードローンへ全て借り換えて、他の2社は完済すると決めました。
しばらくの間、銀行カードローン1社で200万円の融資を受けている状態でした。
このとき月の返済額は2万円で、太田さんのお小遣いの中でもやりくり出来る範囲です。
2ヶ月ほど後、太田さんは2つの事に気づきます。
- 返済している金額の2/3は利息であること
- 完済するまで10年以上かかること
2回目に返済した時に明細をきちんと見てみたんです。
そうしたら、2万円返済したのにそのうち金利が1万6,000円を占めていたんです。
いや、元金4,000円しか減ってないじゃん!!ってなり、シミュレーションしてみると返済にかかる期間は10年以上でした。
一気に返済がバカらしくなってしまって、それなら150万円で勝負できるから一気に返済した方がいい!借金を完済してもう二度とお金を借りないっていう決意をした瞬間でした。
そうなんですよね。
10万円とか20万円の時って、利息が高くても3,000円程度なので、何だこんなもんかって思ってしまいがちです。
ただ、借金が200万円を超えてくると、カードローンの中ではかなり低金利に入る10%ですら30日の利息が1万6,667円なので、かなり高く感じますよね。
最低返済額とのギャップがすごく乖離していて、あたかも2万円を返していたら5年くらいで完済してしまう錯覚すら覚えてしまいます。
基本的に大半のカードローンは、100万円を超えてくると完済までの期間が10年以上の返済プランとなり、最初の1年〜3年は元金がほとんど減りません。
ゼニエモン自身も、借金が200万円の時に月2万円を1年間返済して計24万円払いましたが、減った元金は僅か5万円です。
一般的な感覚だと、24万円くらい返済したら、まぁ15万円以上は元金が減っているだろうと考えますよね。
これが、大きく返済意欲を失くしてしまう理由の一つです。
太田さんも我慢しながら返済したにも関わらず、元金がほとんど減っていないことに対し、返済意欲を失くして一攫千金を夢見るように変わっていったわけです。
そこからは、種銭となる数万円を借りては返しの繰り返しで、じわりじわりと借金が増えていきました。
結局言うまでもありませんが、完済していた残りの2社も限度額まで融資を受けてしまう状態になりました。
この時点で借金が350万円になり、太田さんの返済能力を超えてしまいました。
当たり前ですが、お小遣いの範囲でどうにかなる問題ではありません。
融資を受けている金額は年収の約1/2を超えるているので、お小遣いどころか家計全体でも返済をするのは厳しい状況です。
この状況の中で太田さんの選んだ行動は、この期に及んでもギャンブルでお金を返そうと考え、借金を返済をするための借金をします。
4社目に申し込みをすると、100万円の枠で契約する事ができました。
そして、昔作った未使用のクレジットカードにキャッシング機能を付けてもらって、30万円の融資を受ける事ができるようになりました。
ここからは、度か100万円単位の勝ちをして返済をしながら少しずつ借金を増やしていく流れになります。
借金の残債は減りつつもギャンブルを続ける生活で、結局3年ほど経過した時に全ての枠の限度額がいっぱいになりました。
太田さんは借金が増えても減っても生活のスタイルに何の前進変化もなかったため、こうなることは明白でした。
ついに年貢の納め時が訪れる
太田さんは480万円の融資を受けて、月々の返済ができないため6社目の契約を行おうと考えます。
そこで太田さんはついに審査に通らなくなってしまい、ようやく我に返りました。
他から融資できなくなって最初に思ったのが、おまとめローンを利用して更にお金を借りることは出来ないのかなということでした。
我ながら、この頃は借金の感覚が全然ありませんでした。
借金自体は少しずつ増えていましたが、元金がいくらあるとか考えたくなかったので、気持ち的には返せているから大丈夫って言い聞かせていました。
これからも、勝っては返してという感じが続いていくんだろうなって思っていました。
この頃は初めて融資を受けてから7年くらい経過していたので、感覚的には慣れていた感じです。
今思うと本当に恐ろしい事だなって思います。
月のお小遣い制なのに、その生活が成り立っていたのが本当にすごいなって思います。
しかもそれ、ご家族は全く気づいていないわけですよね?
ホントそういった生活を7年も続けていたというのが本当に驚きです。
そうなんです。
バレたら離婚されると思っていたし、金額が金額なので怒られるとかそんなレベルじゃない凄い事が起こるんだろうなと思って、ずっと逃げていました。
だからどこからも借りれないって分かった瞬間から、毎日怖くて仕方ありませんでした。
家族に借金の事を全て正直に打ち明けた
どこからも借りれない状況なので、なんとか家族にバレないように、お金を作ってなんとか1ヶ月凌ぎました。
ですが、ここで太田さんは非現実的な感覚に陥ります。
- 月の返済額が10万円を超えている
- 金利だけで月に5万円近くになっている
最初の1ヶ月はなんとか15万円ほど作れましたが、もうこれ以上お金を作る事は不可能であると感じたそうです。
そのタイミングで、当サイトへどこか借りれるおまとめローンはないか?というご連絡を頂きました。
そこで、とりあえず状況を聞かせて欲しいと聞いたところ、この480万円の借金があることを聞き耳を疑いました。
何度か、電話やメールでやり取りをするうちに、太田さんの現在の収入状況が大きく変わっている事に気付きました。
600万円ほどあった年収は、400万円前後まで下がっていたのです。
これは太田さんが年収700万円で別の職場へ引き抜かれた際、会社の経営状況が悪化し、給料が大幅にダウンしてしまった事が原因となっています。
つまり、太田さんから連絡があった時には、既に年収を超える借入を受けていたのです。
2社目と3社目の増枠を行った時点で転職をしていましたが、面倒で職場が変わった事を報告しなかったとの事です。
増枠の審査は、在籍確認が行われない事が多く、契約時の収入状況でそのまま審査という場合がほとんどです。
ただ、収入状況が変わったことを契約しているカードローン・クレジットカード会社へ報告しないと、規約違反になります。
そしてもう一つ太田さんの発想がおかしいと感じたのが、借金返済の為に新たな借金を重ねようとしている事です。
太田さんの借金は全てギャンブルと娯楽費によるものですし、借入残高が増えても全く同じことの繰り返しです。
結局負債が大きくなる一方だったので、友人として以下のアドバイスをさせてもらいました。
太田さん、これまでどれだけお金を借りても結局は同じ事の繰り返しで状況は良くなっていません。
カードローンやキャッシングというのは、自分のお金でなく明確な借金であり、使い方を間違えていると思います。
正直、これ以上借金を重ねても状況は良くなると思えません。
また、この金額は遊ぶ金欲しさという範疇を超えており、太田さん一人ではもうどうにもならない問題であることは間違いありません。
ご家族に全てを打ち明けて、一緒にどうしていくか話し合うべきだと思います。
これで太田さんは、ご家族に全てを打ち明ける事を決意しました。
家族に話をしてみました。
話す前は本当に怖くてしょうがなく、数日一人で考えていたのですが、勇気をもって話してみました。
その修羅場ぶりはちょっと伏せておきますですが、それはホントすごかったです。
結果的にどうなったかというと、借金は全員で協力し合って解決しようとなりました。
ずっと話す事ができなかったので、言えたことで心のつっかえが取れました。
ありがとうございます。
太田さんは無事に話せて良かったかもしれませんが、いきなりそんな事を打ち明けられた家族からしたら堪まったもんじゃありませんよ!
それでも、太田さんとこれからの人生も一緒に歩んでいこうと結論を出されたご家族はホントに偉大だと思います。
おっしゃるとおりです。
その日はそれで終わって、翌日に帰宅したタイミングで今後について話し合いました。
返済のシミュレーションをしたところ、この金額は金利を含めたらとても返して行ける金額ではないので、債務整理をすることになりました。
いい判断だと思います。
借金に苦しみ続けるよりは、いっそ債務整理をする方が、元の生活に復帰できるまでは断然早いです。
債務整理を行った後は、最長で10年程度はどこのローンも通る可能性がほとんどなくなりますが、太田さんにとってはこの方がいいと思います。
債務整理とは借金をこのように出来る
債務整理を行うと、借金自体は以下のいずれかになります。
- 利息の加算をなくし元金のみの返済を行う
- 利息の加算をなくし元金を大幅に圧縮し返済をする
- 全ての資産を失う事を代償に借金そのものが無くなる
基本的に債務整理は個人で行うものでなく、間に司法書士(司法書士法人)・弁護士(弁護士法人)を入れて専門家に行ってもらいます。
ここで太田さんは、地元の弁護士事務所へ相談をして債務整理を行うのですが、これ以降の話は以下のページを読んでください。
カードローンを使う理由の大部分は生活費の利用のため
カードローンを使う理由で多いのは、生活費のためです。
当サイトでアンケートを取った結果でも、「生活費を補填する為」という理由が45%と半分を占めています。
生活費を補填する為 | 225名 | 45.0% | |
---|---|---|---|
娯楽費 | 122名 | 24.4% | |
医療費 | 42名 | 8.4% | |
住宅ローンの支払い | 31名 | 6.2% | |
他社ローンなどのおまとめ | 28名 | 5.6% | |
その他 | 52名 | 10.4% |
生活費の補填の為の利用というのは、確かに一時的に補填するためだけなら問題ありません。
ただ、継続的に補填する状況になっているのであれば、自転車操業で借金を返すための借金をすることになってしまいます。
いざという時のためにお金を借りるのは問題ありませんが、生活に負担がかからない程度の金額に留めることを念頭におきましょう。
カードローンの利用においてどうしてここまで借金が増えたのか?
このページのまとめとして、なぜここまで太田さんの借金が増えてしまったのか、重要なポイントをまとめました。
ほとんどの人がそうですが、利用目的が娯楽費であればあるほど、安易な気持ちで融資を受けます。
1万円の用意すら難しかった人が、数十万円をキャッシュカードと同じ感覚で引き出せてしまう環境に入ってしまうと、まるで別世界のような感じすらします。
結局太田さんは、どれだけ借金が増えても同じことの繰り返しでした。
最悪のサイクルです。
ギャンブルの借金をギャンブルで返すことが出来て、且つギャンブルも辞めた人はゼニエモンの知る限りではいません。
そしてなにより、カードローンやキャッシングはリボ払いで、月々の返済額は元金と比較して非常に低くなっています。
この支払いなら、毎月返せそうと錯覚する人も多いでしょう。
太田さんは一度に得る金額が大きく、返済できていると錯覚していたので、この調子ならいつか完済できるとすら考えていました。
金額が100万円、200万円と大きくなるにつれ、現実味をなくしてきてしまったのも大きな勘違いです。
10万円なら返せそうと感じますが、実際に月々返済するのは僅か4,000円です。
リボ払いの場合で、50万円の時は1万3,000円程度です。
月々に支払う金額と元金の差が著しく乖離している事に気づけない人も多く、実際に当事者になると受け入れられない人はかなりいます。
雪だるま式に借金が増える最悪の流れが、借金を返済する為の借金です。
その借金をしても、まだ限度額まで使える金額があれば娯楽費用に使ってしまう最悪のパターンです。
カードローンやキャッシングの考えは、いざという時の資金補填として利用するのがベストな選択と言えます。
リボ払いの支払いは、長くても5年以内に完済する事を意識しましょう。
限度額に達したから増枠してもらう、別の業者から借りるという発想そのものが危険です。
借金というのは気軽に相談もできませんし、人に借金苦である事を知られるのが恥ずかしいなどの理由で、誰にも言えなくなってしまいます。
太田さんはたまたまゼニエモンへ問い合わせをしてもらい、そこで色々と悩みを打ち明けて頂きましたが、それまで誰にも相談したことがありませんでした。
借金に関しての相談は色々な機関が受け付けており、実際の解決へ向けてアドバイスをもらう事ができます。
借金の相談ができる機関
実際に借りている業者へ直接相談
月々の返済が厳しい場合は、金利だけの支払いにする交渉ができます。
ただ、金利分だけなので元金は減らず、一時しのぎにしかなりません。
どのようにすればいいか、解決方法を一緒に考えてもらえます。
自身の年収に対して借金額が大きい場合は、債務整理を勧められます。
法テラスは法的トラブルで困っている人の一助になるための機関なので、法的に解決するためのアドバイスを受けることが可能です。
電話での相談ではなく、実際に司法書士事務所や弁護士事務所の面談の段取りまでを行ってもらうこともできます。
ただ、その場合は相談料が別途必要です。
同様に、弁護士会や日本司法書士連合会なども相談が可能です。
こちらは、自分が借金の依存性なんじゃないのか?このまま借金は増えてしまうのではないのか?など具体的な相談まで受けてもらう事ができます。
これ以上借金ができないようにする貸付自粛制度や、既に返済できない状況の場合は債務整理など、その人に最適なアドバイスをもらうことが出来ます。
同様に、全国銀行協会へも相談する事が出来ます。
借金を一人で抱え込み、状況が正常に物事の判断ができなくなっている状態の人は、一度相談されてみることをおすすめします。
ゼニエモン自身は、カードローンは大変有意義なローン商品であると考えており、肯定派です。
ただ、娯楽費用として考えもなく利用した事がきっかけで多重債務に陥る人も多いのが現状です。
使い方次第では有益に使えるカードローンであっても、自由用途・無担保・保証人を代償に他のローンよりも高い金利での契約となります。
利用するなら、あらかじめ返済シミュレーションを行い、利用目的を持った単発での融資が最も理想的である事を理解して利用しましょう。